研究会

[1] ご案内

厳寒の時節でございますが、学会会員の皆様はご健勝のことと拝察いたします。

昨年12月1日の第1回理事会においまして研究委員会 出口 弘(東京工業大学)委員長によるご提案に準拠いたしまして、「推奨研究のテーマ」と「自主研究の参考テーマ」を会員の皆様にウェッブアンケートでご案内し、会員の皆様によるご提案と研究グループへの参加ご希望を本年1月15日に公募いたしました。多数のご提案、ご参加のご協力をいただき誠にありがとうございます。

学会事務局でアンケートを集計いたしまして、リーダーのご決定と5名以上による参加者を要件として結果の「研究グループ」を確認いたしまして、2月1日の第2回理事会で承認いただきました。ここに正式に「研究グループの活動開始」を公表いたします。

■会員の皆様
  今後も研究グループリーダーのご承認があれば、参加が可能です

■非会員の皆様
  研究テーマに関心のある皆様は、会員となって研究グループにご参加ください。

■ お問い合わせ
  新たなご参加を歓迎いたします。
  国際P2M学会研究委員会窓口   

会員の皆様の研究会活動のご利用を期待いたしております。

平成18年2月12日 学会事務局 小原重信

 

[2] 研究グループの活動方針

研究グループの活動と運営につきましては、リーダーの自由裁量にいたしメンバーがご協力いただくことにいたしますが、春季と秋季の大会にはできるだけ発表をいただくとか期末には研究の成果をまとめていたくことが望ましいと考えております。また、リーダーが研究推進のために会員のアドバイサーに参加していただくことをお勧めいたします。
リーダーへのガイドラインは次のとおりです。

1.グループ構成:リーダー、メンバーで5名以上を構成とする
2.アドバイサー:学会会員のアドバイサーを決める
3.リーダーの責務:グループをリードして年間5回以上の研究会を開催し運営する
4.成果物:学会期末の9月30日までに報告書をまとめる
5.研究メンバー:立上後も研究グループメンバーを増やすことができる
6.学会刊行物:著作者と学会の共同著作権を認め、印刷物として発刊する

 

[3] 研究テーマとグループ

A.推奨研究テーマ

ITとビジネスの融合研究
情報システムとソフトウェア開発は世界的課題である。社会ニーズの多様化、規模の拡大、技術進歩に加えて、発注者と受注者間の認識ギャップや開発からメンテナンスまでのライフサイクルまでのトータルな管理視点に取組み上の問題がある。エンタープライズレベルでP2Mのビューを活用して、全体最適あるいは全体調和を図る新しい定性的、定量的な仕組みづくりへの開発方法論を研究する。

国際事業展開、経済協力、国際人材育成研究
日本の国際協力は、ODAなどの政府開発援助領域でリーダーシップを発揮しています。援助政策は量から質への転換を問われ、政策中心から効果中心への開発援助にP2M発想の適用が期待されており、より実践的な研修、教材、評価に関する方法論への研究ニーズが高まっている。
 (1) クロスボーダーPPP、アジアでの電力プロジェクトファイナンスの展開と留意点
 (2) 日本企業の内外活動のリンケージと最適化政策 (例)国際化とERP普及の問題点
 (3) 国際事業と知的所有権の価値創造
 (4) 諸外国のビジネス教育と人材欧米のビジネススクールのアジア展開と日本企業
 (5) 中国リスクの分散化最適化 (例)中国での生産拡大効果としてのクラスター化と
    「一つの籠に全ての卵を入れない」という望ましい政策をどうバランスさせるか?

地域活性化の政策立案とリーダー育成研究
産業空洞化、少子高齢化、地方自治体の財政危機、政府の地方分権化の推進により、地域活性化や新事業創生、行政再建、PFI事業への具体的取組ニーズが高い。地域活性化事業への政策やP2M手法導入による立案、PFI提案に加えて、地方自治体におけるリーダーなど人材育成のP2M適用や教材報告多様な実績や手法が報告されているので研究テーマへの絞込みも検討してほしい。

P2M発想による技術開発から事業開発までのプログラムマネジメント研究
イノベーションには、技術に関する新知識の獲得、応用、事業適用に関するライフサイクルの統合管理とビジネスチャンスへの対応としてリヤルオプションなどの変化柔軟性に対する意思決定が必要である。公的技術開発、民間先端技術開発におけるハイリスク・ハイリターン型研究開発の仕組みづくりの研究に関心がある。

感染症の世界的流行(Pandemic)の抑止対策
鳥インフルエンザ、天然痘のバイオアッタックなどの国際的大流行の抑止対策には、直接関係する感染地域や局所的医療研究ばかりでなく、行政、社会、企業、生活活動の広い領域でのP2M発想と管理が必要になり、マルチステークホルダーを対象として先進的な実践的モデル、システム、シミュレーション手法の確立が研究領域になる。

B.自主研究テーマ

金型産業の経営高度化に関する新しい仕組みづくり研究
中小企業の多い金型産業は高精度の加工のための技術暗黙知を保有し、部品加工産業、組立加工産業にとり不可欠の存在である。アジアへの生産拠点の移動、受注減少、高度加工技術の伝承などの経営環境のなかでP2M発想を導入した戦略的なビジネスモデルの構築、企業間連携などの仕組みづくり研究を行う。

建築物のライフサイクル視点の新しいビジネスモデルの研究
環境、安全、資源、省エネの視点から新規と既存建築物のライフサイクルで価値評価と維持への関心が強い。P2Mでは、スキーム、システム、サービスのプロジェクトモデルを提案しているが、需要創造のためのREITタイプのスキームモデルや資産価値評価とリニューアルへのサービスモデルを研究対象とする。

新薬開発におけるハイリスク・ハイリターンのビジネスモデルの研究

サステナブルP2Mに関する研究
持続可能社会の構築、実現に向けて企業・個人ともに努力することが緊急課題となっている。
「サステナビリテイの科学的基礎に関する調査研究」も行われ、報告書が発行されている。
これらの動きに対応して企業における今後の事業開発のあり方、P2Mの実践的な方法の研究が求められている。

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